みずき通り商店会及び通りの解説をさせて頂きます。

みずき通りについて◆

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みずき通りは、JR八王子駅の北西約700mに位置し、一方通行1車線の6m道路とその両側に幅員2mの歩道を持ち、南端は八日町スクランブル交叉点、北端は国道20号バイパスまでの延長約300m余りの市道である。
この通りが平成6年の市役所移転にともない、旧市庁舎跡地に建設される八王子市芸術文化会館「いちょうホール」のオープンに先立ち、そのアクセス道路として行政による環境整備が行われる事になった。
計画を進めるにあたり、周辺住民の積極的な要望によって歩道のカラー鋪装やベンチ(13基)、フラワーポット(32基)、街路灯(7本)の設置などの整備に行政も協力をし、変わりに花の管理や清掃等は商店会が会費の中で主体的に行うと言うことになり、現在も清掃の日を設け、花の管理と清掃は継続的に行っている。
“みずき通り”という名称は、ショッパーの市民公募によって八王子で最初に植えられた“アメリカ花ミズキ(13本)”にちなんで「みずき通り」と命名された。
正式名称は「小谷横丁-みずき通り」である。
加えて、この通りの基本コンセプトは八王子市芸術文化会館「いちょうホール」にちなんで“文化の薫る横丁”とした。

小谷横丁周辺の変遷◆

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 八王子宿が甲州街道を挟む現在の地に移転したのは、今から約400年前の天正18年(1590年)6月23日、北条氏照の居城八王子城が落城ののち、大久保長安の命により八王子城下(元八王子)から横山、八日、八幡の三宿を、盆地の中央且つ鎌倉街道と甲州街道が交差する横山の地(現横山町/八日町/八幡町商店街)へ移したことが始まりである。
 そして、足利時代に開設された六斎市を常設の市場として機能を引き継いだことが、現在の甲州街道沿道の商店街の基礎となっている。
我らが通りは大正時代後期から存在し、この地の地主であった小谷野、谷合という名の頭文字二文字を組んで、近年まで“小谷横丁”と呼ばれていた。
戦後は北端に市役所(現いちょうホール)があったことから、来庁者の利便に寄与すると共に、闇市(北仲通り)も開かれるなど、この周辺は市内一番の商店街として、バブル崩壊まで八王子の発展に大きく貢献してきた。

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小谷横丁町みずき通り商店会◆
「小谷横丁みずき通り商店会」は、平成6年6月「いちょうホール」を核に「文化」をキーワードとする商店街づくりを目指して結成された。

みずき通りの総延長の約3分の2、八日町スクランブル交叉点から本町通りまでの200m、両側にある昔からの商店、横山町、八日町商店街の一部と本町を含む54店鋪等で構成されている。
会員は会の活動に共鳴した市民、過去この地に住んでいた事がある近隣住民などの特別会員を含めた58名で、店鋪総数をやや上回っているのが特徴である。(平成10年度資料より)
 平成7年1月、新たに誕生したみずき通りの知名度向上と広報活動のため「文化」をキーワードとしたイベント開催の為の実行委員会が設置され、加えて各商店の企画力向上と古くて新しい横丁文化づくりを目的とする年3回のイベント開催実施に向けて動きが始まった。

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 実行委員会が設置されてわずか2ヵ月後の4月、プロカメラマン「松本路子氏」を講師に、地元出身の映画監督 斉藤耕一氏に協力を仰ぎ、写真教室と写真コンクール、歩道を利用した音楽会や金魚すくい等、昔の横丁を思わせる「第1回みずき通りフェスティバル」が開催された。

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 イベント終了後、直ちに第2回に向け、過去ランチタイムとして数時間実施されていた歩行者天国を復活させるために八王子警察署と許認可の協議に入った。
そして、7月7日の「第2回フェスティバル」は、当時の八王子警察署よりみずき通りの道路使用許可が認められた。

 「第二回みずき通りフェスティバル」は、通行止となった路上に八王子七夕祭りの復活を願い、過去に「甲州街道の七夕」で使われていた骨組みを利用して七夕の飾りつけをし、認知度も上がるにつれ会の意識も高まって来た。
 「実行委員会」は、持ち回りの実行委員長の“思いつき”がメインテーマとなるので、実施する度に企画内容も変り、マンネリ化の予防策ともなっている。
 イベント開始から一年で、空き店鋪は埋まり、フェスティバル当日も1万2千人を超える賑わいとなり、子供達からは「みずきまつり」と呼ばれ親しまれるようになってきた。

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 平成9年、八王子ファッション都市協議会「八王子ファッショナブル大賞」の最優秀賞受賞を期に、21世紀に向けて“古くて新しいコミュニティ「横丁文化の想像」”を目指し活動を続けている 
最優秀賞の賞金は、通りを利用する市民に、「明るさ・楽しさ・安全さ」を還元しようと、毎日新聞社の協力で11月後半から通り北端にある“山ももの木”の電飾に全てをつぎ込んだ。

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【補足】
平成15年八王子市は観光事業の一環として八王子八十八景を一般から公募。市民投票により選出・決定した。「みずき通り」はその一つとして選ばれている。

平成22年の秋のみずき通りフェステイバルは、JCNとの共同企画で“やれんのかデカ祭り”を開催し、イベントの新たな方向性を模索し始めた。